営業自習継続中のため、またまた料理のお話。
横浜のとある洋食屋さんに、故永六輔氏の行きつけ洋食店があったようでして、彼がお酒を嗜んだ後に必ず注文したのが「玉子丼」だったそうです。
玉子丼というと、通常は親子丼から鶏肉を差っ引いたもの…的な発想になるかと思います。
半熟玉子に甘辛い割下と玉ねぎの甘みが絶品で…となるところでしょうが、彼の好んだ玉子丼はこんなものではない!!
目玉焼きを作る過程において、白身下半分がやや焦げた状態で黄身は限りなく生に近い半熟状態…それをフライパンの上でそっと白身部分を折り返し黄身を包むように重ねる…味付けは至ってシンプルに砂糖と醤油をジュッとフライパンに流し入れるだけ。
ネギも何も入れない潔さと愚直さ。
この煮詰まった砂糖醤油と玉子を極上の白ご飯に掛けて、黄身を全てと合わせながら戴く…。
もちろん、やってみました。
やる度に味と食感が違う。
凄く美味しく仕上がる時と、まぁまぁ不味くはなりようがないのだけれど、「その程度か」と思う時と。
一瞬が勝負の火加減、砂糖を纏わすタイミング、醤油を焦がす時間、蒸発させ過ぎないよう手こずらず白米にかける技…玉子を潰してしまっては元も子もないという強烈なプレッシャーの中でそれを常に同じ出来栄えの「料理」に仕上げるということ。
これは本当に料理の練習になります!!
「これが正解!!」というのはありませんが、今日も永六輔氏の玉子丼で腕を磨きたいと思います。
こんなご時世ですが、ステイホーム週間、少しでも楽しいことを見つけて過ごしましょう!!